北九州がれき問題に動き出した議員たち⑤




山口県 県議会議員・市議会議員たちが、
北橋市長に「説明を求める要望書」を提出
 
北九州市と対岸する山口県が大きく動き始めました。
ずっと言ってきたことですが、がれきの受け入れはこれは北九州市だけの問題ではないのです。
北橋市長は近隣自治体市民らへの説明責任があります。
5月より、山口はもちろん、福岡市、行橋市、大分県の市民らからも「説明をせよ」という声があがり続けています。近隣自治体市民から要望書も多く出されてきました。
しかし、市長はその声を無視してきたのです。


今、そのつけがまわってきました。今後、続々、近隣自治体の議員より要望書が送られてくることでしょう。
 
 
北九州市長  北橋 健治 殿
井上 剛 / 井原寿加子 / 佐々木明美 / 戸倉多香子 (以上、山口県議会議員) / 宮本輝男(宇部市議会議員) / 田辺ヨシ子 / 山下隆夫(以上、下関市議会議員)   
 
《震災瓦礫焼却の一時中断及び隣接山口県民への
                                                                      説明会の開催を求めます》
 
 

 昨年、東日本大震災と福島第1原発事故によってもたらされた東日本の皆様の苦渋と苦難を思うとき、奇跡的にも被災と放射能汚染を免れた西日本(山口県)に暮らす私たちは、1日も早い復旧復興のために誰もが全力を尽くしたい、との思いであることは、いまさら私たちが説明するまでもありません。すでに、夏休み冬休みをいかした福島県からの児童
生徒の保養受け入れ、避難家族の住宅や仕事の斡旋など、県内各地で行われております。

 北九州市民の皆様も、私たち山口県民と同じ思いで、宮城県石巻市の震災瓦礫受け入れと焼却を決められたのだと思いますし、そのお気持ちには敬意を表したいと思います。しかし、残念なことに、処理地に隣接いたします山口県では、県民への説明不足から、疑問と不安の声が数多く寄せられるようになりました。さらに県内で不安が大きく拡散する前に、本日より瓦礫焼却が始まったところではございますが、焼却を一時中断の上、山口県民への説明会の開催を実施していただきますよう、山口県内の議員有志で申し入れいたします。

 山口県民の皆様から寄せられたお声は、瓦礫広域処理の是非、放射能・重金属・各種化学物質が含まれていることへの危惧、燃焼拡散と子ども・妊婦への健康被害の心配など多岐にわたります。また、出荷している野菜の東京の顧客から「北九州市で焼却が始まったら関東と同じになってしまうから購入は見合わせる」との電話が入った農家の方もあり、風評被害や観光地への影響も懸念されているところです。

 山口県は、県内市町での震災瓦礫受け入れについて、これまで、103項目の質問を国に提出し、県民が不安をもたれることのないように努力を重ねてまいりましたが、8月29日に開催された定例市長会におきまして、国より、宮城・岩手両県での地元処理量が拡大したことにより、今後、山口県内での受け入れ調整はしない旨の報告がありました。この報告により、これまでとは、広域処理を必要とする前提が変わったことが明らかとなり、経済的な面からも、西日本での瓦礫受け入れを見直してほしいという意見が多くなりました。
 そこで、あらゆる被害と影響を受ける可能性のある隣接自治体の議員として、貴市に、以下のことを要求いたします。

   1、焼却の実際の把握のための議員による視察
   2、試験焼却時のデータの提供
   3、山口県内(東部北部西部)5箇所程度の住民説明会開催
   (特に日明工場から2.75km~5kmの距離にある下関市彦島地域には、
可及的速やかに実施いただきたい。)
   4、以上が終了するまでの全作業を一時中断
                                                   以 上  


14日には飯田哲也さんと4人の国会議員が連署で「ガレキ焼却の一時中断と隣接山口県民への説明責任を求める」文書を、北橋市長、野田総理、細野大臣、山本山口県知事に提出しています。

北橋市長はには説明責任があります。