【超重要】宮城県 村井知事は北九州市にがれきを搬出したくなかった!


9月10日、九州ひまわりプロジェクトメンバーは宮城県庁記者室で 県庁者での会見後、明日から議会に入る県議会議員らを訪問した。

そこで、数人の議員から驚くべき情報を得た。
村井知事は、北九州市にがれき搬出することに乗り気でなかったと言う。
自分は搬出したくないのに搬出せざるを得ない。親しい議員のところには、そのことをぼやきに来て、ため息をつくのだという。
これは信頼できる議員筋からの確かな情報である。
宮城県 村井知事
我々は、かつて宮城県環境局の職員からこんな話を聞いていた。
「宮城県は本当はがれきを出したくない。なぜなら現地処理は順調に進んでおり、このまま北九州市に搬出すれば、仮設焼却炉を建設したはいいが、一度も使わないまま廃炉にするものも出て来てしまうかもしれない。職員は大声で反対が言えないが、北九州市の市民が反対してくれたら、それが理由で広域処理をやめる理由になるので大変ありがたい」
6月頃の話である。

その時は、北九州市民へのリップサービスかと、にわかには信じられなかったが、ここに来て先の村井知事の話と合致する。

では、一体 誰がなぜ、がれきを搬出したいのか?

ひとつは環境省である
現在、宮城県環境局には環境省から出向した役人7人が張り付いて目を光らせているのである。
震災がれき広域処理政策は復興予算1兆円がついた一大国策である。
その成功には省のメンツがかかっている。
広域処理政策は完全に破綻しているが、予算がついたついた以上 「一応 成功しました」という形にしなくてはならない。
最初、環境省は47都道府県すべてで広域処理すると言っていた。沖縄や屋久島へさえ運ぶと言っていたのである。そのための説明会が各地で行われた(説明会の予算も国から支出)
それが16都道府県に縮小。現在、その計画はさらに縮小している。
現状でがれきを受け入れているのは、秋田、山形、東京、茨城、静岡(地権者の反対で本焼却は止まっている)今後、計画がされているのは北九州市と大阪市だけである。
ほとんどの自治体が手を下げる中で、北九州市と大阪市には何としても広域処理してもらわないと、環境省のメンツが保たれないのである。

 環境省は、「絆」の名の下に、36億円をかけて国民に広告を打った。
がれきの山の写真をこれでもかとサブリミナルに映し続け、人々の感情を揺さぶった。
「がれきが復興の邪魔をしている」 「日本人なら絆が大切」 「困った時はお互い様」、と。 
結果、5月末 がれきの見直しで総量が685万トンから312万トンへと半分以下に減少した上、現地での処理は順調に進み、この時点で広域処理の必要性は完全に失われていた。
しかし、この真実を知る者たちが反対の意を唱えると、容赦なく「非国民」の罵声が飛んできたのである。
有名広告会社へ依頼した「絆」広報政策は大成功を納め、国民はまんまと騙されたのである。

しかし、大方の国民が「絆は大切」と充足感を感じているその裏では、実はおぞましい税金の詐取が横行していたのである。
すべては環境省と大手ゼネコンが描いた青写真で、ゼネコンが儲かる仕組みである。
鹿島JVは、宮城県と1923億円という莫大な契約を交わした。公共事業史上、最大と言ってもよい金額だ。
鹿島JVは建設会社だからがれき処理のノウハウはまったくない。
地元の処理会社なら、一次仮置き場の段階からがれきを細かく分別して分ける。とにかく、最初から分別する。これが一番お金のかからない方法であると、地元業者は口を揃えて主張する。

ところが、鹿島JVは、一次では分別せず、何もかもごちゃまぜにして山積みにしたのである。
そして、そこに仮設焼却場をを作るのに、がれきの40%を一時 県外に移した。
焼却場が完成したら、また県外からがれきを戻すという何とも無駄なことを行っている。
そこには近代工場以上の立派なベルトコンベアー式分別場があり、何もかもごちゃ混ぜになったがれきをいちから分別するのである。(写真)
多大な労力と税金の無駄遣いである。


これらの事業は、国民の血税である交付金支出で自治体の腹は痛まないが、巡り巡ってまた増税である。復興予算でゼネコンは大儲け。今、仙台の歓楽街は大手ゼネコン社員で復興特需なのである。この特需は宮城中心部だけで、本当の被災地である沿岸部にはもちろん回ってこない。

もうひとつは、北九州市 北橋市長のメンツであろう。
5月のはじめ、細野環境大臣が北九州市にやってきた。
(この頃、大臣は広域化の広告塔、男芸者として全国行脚していた)

細野大臣「石巻市のがれきをぜひお願い」
北橋市長「はい、わかりました」

広域処理の実情を何も調べもせず引き受けた市長は、早々に宮城県へ出向き、「受け入れます」とアピール。市民にも「絆」「絆」「絆」をアピール。
その頃は、もうすっかり広域処理の必要性はなくなっていたのに、である。

環境省と北橋市長のメンツのために、がれきを受け入れるのはまっぴらごめんである。
時代の変化を読めない官僚と首長は日本をだめにする。