北九州市が宮城県とがれき契約を締結
宮城県議会を無視しての行為。
宮城県議員も知らない契約だった。
現在、明らかな二重契約状態である。
契約を結んだこの瞬間、さらに宮城県と北九州市の違法性が明らかになりました。
まずはニュース報道をご覧下さい
がれき処理作業 9月開始へ
NHK福岡ニュースより 08月31日 20時50分
東日本大震災の被災地、宮城県石巻市からのがれきの受け入れについて、北九州市は宮城県と運搬や処理に関する委託契約を結び、西日本で初めてとなるがれきの広域処理が9月17日から始まる見通しになりました。
被災地の復興を支援しようと、石巻市のがれきの受け入れを決めた北九州市は31日、宮城県と今年度分のがれきおよそ2万3000トンの運搬や処理に関する委託契約を結びました。
これによって、がれきの処理に必要な手続きはすべて終了し、西日本で初めてとなるがれきの広域処理の具体的なスケジュールが固まりました。
それによりますと宮城県は9月3日から石巻市のがれきをコンテナに詰める作業を開始し、9月10日にこのコンテナを積んだ貨物船が、仙台港を出港する予定です。貨物船は、9月13日に門司区の太刀浦コンテナターミナルに到着する予定で、がれきの処理は9月17日から市内3か所の焼却施設で始まる見通しです。
北九州市には、9月中旬以降、およそ800トンのがれきを積んだ貨物船が毎週1便到着する予定で、再来年の3月までに最大6万2500トンが運び込まれることになっています。
北九州市が発表した今後の予定としては
9月 3日 がれきをコンテナ詰め9月10日 仙台港出発
9月13日 門司区太刀浦コンテナターミナル到着 (市内の仮置き場に一時保管)
9月17日 瓦礫焼却開始 皇后崎、日明、新門司の3か所の工場で焼却開始
以後毎週800トンの瓦礫を積んだコンテナ船がやってきて、2014年3月までに最大6万2,500トン運び込まれる
宮城県から北九州市への委託料は約6億2000万円。
現在、北九州市ではこの一般会計補正予算が可決しており、費用は宮城県に請求するが、最終的には国が全額負担する。
この発表は、31日(金)の午後4時過ぎに北九州市が報道関係者に対して行いました。
週末の庁舎閉館間際になっての発表は「あざとい」と言わざるを得ません。
九州ひまわりプロジェクトは、このニュースを報道関係者から直接知らされましたが、もちろん閉館時間を過ぎていました。抗議に行くことも出来ません。
ちょうど、毎週金曜日デモの「ひまわり革命」真っ最中だったので、市民側からの声明文を出すことも出来ませんでした。
9月15日(土)、16日(日)、そして焼却予定日の17日は敬老の日。祝日です。
5月23日の日明での試験焼却の際には、全国から反対者が集結し大混乱になりました。
北橋市長の要請で、警察が投入され、反対住民の抵抗を力づくで押し切り、がれきを積んだトラックが進入してきました。
翌日の、市役所は300人を超える市民の抗議で大混乱となりました。
今回も、試験焼却以上の混乱になるのは必至です。
北九州市が受け入れるのは「石巻市のがれき」です。
石巻市と女川町、東松島市でつくる石巻ブロックの宮城県の受託量は、685万4千トン。
しかし、昨年9月16日に、そのがれきの全量を1923億6000万円で鹿島JVに業務委託し、契約を結んでいることを、北九州市市民検討会・広域化調査チームが突き止め、「北九州市に持ってくるがれきはない」ことが明らかになりました。
http://hinanohanasi9494.blogspot.com/2012/07/6-21-610-jv-p-p-jv-jv-jv-jv-jv-jv-jv-jv.htm
その上、宮城県は広域処理計画の見直しを行い、石巻ブロックのがれき685万4千トンは312万トンと、激減しました。
鹿島JVに全量委託したがれきさえ減ったのに、他にどこにがれきがあるのでしょうか?
(※石巻市のがれきを引き受けるという北九州市のみならず、女川町のがれきを引き受けた東京都も、その必要はなかったことになります)
●宮城県はがれきの全量を鹿島JVと言う民間事業者に委託している。
広域化に持って行くがれきは無い。
●無いがれきを、まだあるとして、2重にカウントしていたという偽証行為。
●一度契約しているがれきを2重契約すると、それらいずれも国の交付金で支払わせるという詐欺行為(国庫金の二重取り)になる。
以上の問題点が発生していました。
北九州市民は、「契約を結べば違法行為になる」と、事前に北九州市と宮城県に警告書を出していました。
http://hinanohanasi9494.blogspot.jp/2012/07/79-803-8501-1-1-24-7-9.html
その警告書を無視して、北九州市が宮城県とがれき処理委託契約を結びました。
違法性がさらにはっきりしたわけです。
もし、北九州市と契約を結ぶなら、9月11日から始まる宮城県議会で鹿島JV問題をはっきりさせてからではないとなりません。
万が一、鹿島JVに委託したがれきを宮城県に戻し、改めて北九州市と契約を結び直すとしても、こ議会の承認と鹿島JVとの契約変更を経なくてはなりません。
685、4万トンで契約受注したがれきが312万トンになったのに、鹿島JVの受注金額は契約当初1923億6000万円のままなのです。
まず鹿島JVへの支払いを減額しなくてはなりません。
民間会社としては大変な損失です。
そこからさらに北九州市分を持って行かれるとは、実におかしな話です。
鹿島JVに委託したがれきの処理費用はトンあたり3万円。
北九州市に持ってくればトン約8万円かかります。
(先日まで9万かかると言っていましたが、輸送コストをだいぶ切り詰めたようです。しかし、それでもまだ高いことには変わりません)
宮城県が鹿島JVから北九州え契約変更をする合理的理由すらもありません。
さらに、おかしな話は続きます。
何としても契約変更したい宮城県環境局は「鹿島JV自体が処理できなくなった」と言い始めました。
「685、4万トンのがれきを処理出来る」と自信を持ってプロポーザル契約を結んだ鹿島JVという大企業体。そのがれきが373.4万トンも経ったのに、急に処理できなくなるのでしょうか? 理屈の通らないおかしなことばかりですが、何より、今は、明らかな二重契約状態です。
宮城県は、北九州市に6億2000万円もの委託料を払うことになるのに、議会の承認すら得ていません。宮城県議会は9月11日から始まります。
九州ひまわりプロジェクトは、8月31日の午後6時半、広域化に反対する宮城県議会の横田議員に電話で確認を取りました。
横田氏は、私たちの電話で初めて北九州市と宮城県が契約を結んだことを知った程です。
議会を完全に無視した宮城県環境局の見切り発車です。
横田議員のブログ → http://yushi-yokota.web3plus.net/
がれきは減り、被災地での処理は順調に進んでいます。
「このまま広域化すると、仮説焼却炉が出てくる可能性もある」と言われるほどです。
環境省の広域処理政策は完全破綻しています。
しかし、握った復興予算は離さないのが官の常。
偽りの絆で、国民を騙す環境省や自治体。
その裏で行われる、多大な国庫金詐取。
本当に得をするのは誰なのでしょうか?
廃棄物として処理にお金がかかる厄介物のがれきが、震災を機に国の交付金で、95%~100%手当てが行われることになり、通常の有価物と同様に取り扱われることになりました。
復興予算で、厄介物が「金のなる木」に変わりました。
がれきの水増しが全国各地で発覚しています。
今後も私たちは、国や自治体の間違った政策に反対の声を上げ続けます。
最後まで、北九州市のがれき焼却に反対します。
全国の皆さん、どうか応援してください。
力をかしてください。